

スマートスーツ:軽労化アシストスーツ
スマートスーツは,農業や介護など人の手による作業において腰痛などの傷害を予防するとともに,身体機能を維持することを目的とした「軽労化」の概念に基づいた,腰部負担を軽減するアシストスーツです.
柔らかな弾性材(ゴムベルト)を補助力源としたヒトに優しいアシストスーツで,モータによって補助力を調整できるセミアクティブアシスト機構を搭載したスマートスーツPROと,姿勢変化に伴うパッシブアシスト機構をもつスマートスーツLITEの2種類があります.
ヒトの運動から筋活動を計算することができる筋骨格動力学モデルを用いた弾性材と制御系の設計手法「モーションベーストアシスト」や,運動補助と体感安定化を同時に実現する「 デュアルバックサポート機構」など,ユニークな成果を生み出しています.
スマートスーツLITEは北大発ベンチャー企業「株式会社スマートサポート」より販売され,国内外の労働現場で活用されています.

アシストウェア:インテリジェントコルセット
アシストウェア®は,腰部に巻いて使用するインテリジェントコルセットです.
内蔵センサが使用者の姿勢や筋活動を検知し,自動で骨盤周囲を締め付けることで腰を支えます.持続的な装着でも快適に使用でき,重量物の運搬や長時間作業における腰痛リスクを低減します.従来の固定式ベルトと異なり,必要なときに必要なだけサポートする点が特徴です.

センシングウェア
センシングウェア®は,衣服に組み込まれた傾性センサや筋電センサを用い,作業時の姿勢や腰部負担をリアルタイムに計測・可視化するシステムです.
計測データを解析することで,作業中の危険姿勢や腰部リスクを科学的に評価できます.
また,アシストスーツ装着時の効果測定にも利用されており,現場ごとの最適な負担軽減方法を提案できるのが強みです.

遠隔操縦における腰部負担の軽減
建機の遠隔操縦では操作感覚の向上のため,建機側の操縦席の座面の動きが遠隔地の操縦席と連動します.
この研究では座面の動きから腰部への負担となる動きと操作感覚に関連する動きに分離することで,操縦者の負担軽減を目指します.
